タパ柄のシートではなく、本物のタパを使うわけ。

ハワイアンジュエリーの正統を受け継ぐブランドとして、おもてなしのすべてに「本物のハワイ」を感じてほしい。

創業以来、この想いを貫くワイレアには、いたるところに本物へのこだわりがあふれています。

そのひとつが、お店のアクセントとなっているタパ。

ワイレアでは、元町本店のオープン時から、ジュエリーを飾るショーケースのまわりなどお店のアクセントとして本物のタパを使っています。

タパとは、桑の木の皮と竹の版木を使った伝統的な手法でつくられる柄素材。古代ハワイでは、木の皮をはがして水に浸し、乾かしてから木の棒で叩いて薄く伸ばしたタパを洋服代わりにしたり、ベッドシーツにしたりしてたんです。そのタパには、竹を掘って作ったスタンプで模様がつけられました。

起源は中国といわれており、その技法は東南アジアを経由して、南太平洋各地に伝わり、島々によって独自のタパをつくるようになっていきました。島の人たちの儀典や日常の服装や装飾に使用されていました。

ちなみに、ハワイではタパではなく、カパ(kapa)といいます。kaはthe、paは叩くという意味です。今でも、古典フラを踊るときにダンサーたちが身につけるスカートは、タパ柄のスタンプで装飾されていることも多いです。

言葉の意味通り、伝統的なタパをつくるには、とても手間がかかります。まず桑の木の表皮をめくりとり、表面を貝殻などで削って余分な繊維を取り除き、木槌などで叩いて延ばしていきます。これがシートになります。

一方版木は竹に、モチーフを刻んでつくります。モチーフは、草木や動物、魚など。ハワイアンジュエリーと似ているところがありますね。版木の上にシートをのせて、ごしごしこすると柄が浮き出てきて、浮き出た部分を植物や土でつくった天然色料で着色して出来上がります。大きなサイズをつくるには、この作業を何度も繰り返さないといけません。

伝統的なタパはこのように時間と手間がかかるため、ポリネシアでは限られた地区でしかつくられておらず、ワイレアの出店当時から、もうハワイではつくっていませんでした。

ワイレアでは、南のポリネシアンの島々まで足を伸ばし、手に入れられる限りのタパを購入しました。

購入したタパを使い方もあれこれ模索。柄に力がありタパは、下品に使うと、せっかくのお店がハワイ民芸館のようになってしまうため、あれこれと試してみて現在のような使い方に落ち着いています。

遠くポリネシアの島々からやってきたタパは、ジュエリーとお客様に不思議な力を授けてくれるようです。

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