父や母と過ごした時間を忘れないため、私はワイレアを身につけるのです

伊藤真弓さん、緑さん

「普段は黒しか着ない」という真弓さん緑さんは、石神井公園のセレクトショップで一緒に働く仲良し親子。お二人とも、道ですれ違ったら思わず振り返ってしまうような存在感です。ワイレアとの出会いは、10年前に真弓さんがつくったリング。お話を聞くと、このジュエリーにはとても深く、強い思いが込められていることがわかりました。

──ワイレアとの出会いを教えてください。

真弓さん 最初のリングをつくったのは、父が亡くなったすぐ後のことです。父がいなくなってふさぎ込む私を、友達が街に連れ出してくれました。その時、偶然入ったのがワイレアの店舗。柄やメッセージをオーダーできると聞き、興味を持ちました。父への想いを刻み、身につけておきたいと思って。どういうデザインにするか、どういうメッセージを彫るか、それをゆっくり考えることで気持ちの整理にもなりました。

刻んだ言葉は「Malulani(マルラニ)」=神に守られて。できあがったリングを見たときは、本当に嬉しかった。これで父とずっと一緒にいられる、という気がしました。

──次につくったのが、緑さんとおそろいのリングですね。

真弓さん そうです。娘の誕生日におそろいのリングをつくることにして、二人でワイレアの店舗に行ってオーダーをしました。でも、運命というのは不思議なものですね。それができあがってくるころ、今度は母が亡くなってしまって。

悲しかったけれど、「そうか、それで私はリングを作ったんだ」と思いました。母への想いを忘れないために、きっと私はワイレアに行ったんだろうなと。

──緑さんも驚かれたでしょうね。

緑さん 26歳の誕生日のとき、「この先ずっと使えるものをプレゼントしたい」と母に言われ、ワイレアの店舗に連れて行ってもらいました。それがまさか、お祖母ちゃんの形見になるとは思っていなかったんですが、いま思えば、一生懸命悩んでつくってよかったなって。

母の担当でもある和久井さんに対応してもらったんですが、柄の意味や入れるメッセージについて丁寧にアドバイスしてくれて。接客の仕事をしている自分が見ても「すごい」と思うような、自然であたたかい対応でした。

──どんな言葉を選びましたか?

緑さん 入れた言葉は「ALOHA」=愛情・思いやり、そして「LAULEA」=幸福。こんなふうにオーダーでジュエリーを作ったのは初めてで、完成したときは感激しましたね。今は肌身離さずつけています。お風呂に入るときも外さないくらい、大切な存在になっています。

──ワイレアの魅力はなんでしょう。

真弓さん デザインに重厚感があり、バリエーションが豊かなところが魅力なのではないでしょうか。でも一番は、やはり「自分の気持ちを込めることができる」ということかな。大切な記念日、人生の節目には、自然とワイレアのことを考えます。私にとってワイレアのジュエリーは、単なるアクセサリーではなく、もはや体の一部、自分の歴史を刻んだ大切な守り神なんです。

緑さん リングに刻んだ「愛情」「幸福」は、私が人生で何より大切にしているもの。常に頭の中に置いておくよう心がけてきましたが、それでもふと忘れてしまうことがありました。でも、このリングと生活するようになって、常に目に見える場所にあるからか、今では前よりもずっとそれを意識できている気がしますね。母と同じものを身につけているという喜びもありますし、将来自分に子供が生まれたら、その子にもきっとプレゼントしてあげたいと思います。

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