「どんな撮影も一切手抜きはしない」。おしどり写真家夫婦が描くワイレアの世界観

2022.12.16 イベントレポート

フォトグラファー・照内潔さん、堀弘子さん（てるうちスタジオ）

今回ご登場いただくのは、ご夫婦でフォトグラファーとして活躍されている「てるうちスタジオ」の照内潔さん、堀弘子さん。ワイレアとの出会いや、お二人の活動についてインタビューしました。

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──お二人がカメラマンを志したきっかけを教えてください

堀さん　カメラマンを目指したのは、高校時代ですね。その頃からバイクに乗っていたんですが、その理由が『格好いい』からだったんです。それで、当時はまだ女性のカメラマンって少なくて、『女でカメラマンって、絶対かっこいい！』と思って、よし！カメラマンになる！って決めました。

それで日藝を受験して合格し、北海道から東京に上京。高校が進学校だったので、周りは北海道大学とか六大学受けるような子ばっかりで。学校の先生には、『うちから日藝に行く奴なんて初めてだ』と呆れられました（笑）

私、小中学生の頃から『ブルーコメッツ』のファンで、いつか会いたいと思ってたんです。でもファンとして会うのは嫌だから、カメラマンになって絶対仕事で会うって目標を掲げて頑張ってきました。

──それは叶ったんですか？

堀さん　叶ったんです！一緒によく仕事をする人から、ブルーコメッツのメンバーの三原綱木を撮影する仕事の依頼がきて。その人も、私がブルーコメッツのファンってことを知っていたから、『やるやる！』って即答でした。念願叶ったその後は、しばらく燃え尽き症候群になりました（笑）

照内さん　僕は高校生くらいの時に、カタカナ商売ってなんかオシャレだなと。それでなんとなく、カメラマンいいなというのが入口でした。それで僕も日藝を受験したんですけど、落ちちゃって挫折して…。

そこで、車が好きだったので三級整備士の資格を取ろうと思って職業訓練所に行ったんです。それがすごく面白かったんですよね。なので、これは趣味にしておいた方がいいだろうと思って。

その後、写真の専門学校に入って、知人の紹介で僕の師匠である小川勝久さんの小川スタジオに入社しました。

堀さん　小川スタジオって、当時は広告撮影で有名なスタジオで、小川先生も技術が素晴らしい方なんです。

照内さん　そこでずっと修行して認められて、カメラマンとして撮影もして給料も高くなったんだけど、ボスから『ここにいてもこれ以上上手くならないから辞めろ』と言われまして（笑）。それで独立しました。

──ワイレアとはどんな出会いだったのでしょうか？

堀さん　ワイレアは初代の社長の時代から付き合いがあって、撮影を何度か担当させていただいてました。秋か冬くらいの撮影で、ハワイの夏の花を使いたいけどもちろん花屋には売ってなくて、神奈川の方まで生花を買いに車を走らせたり、別の撮影では花をペンキで真っ白に加工したり…ディレクションから丸っと引き受けてたので、毎回世界観をどう表現しようか二人で相談していた思い出がありますね。

照内さん　それからしばらく間が空いていたんですが、去年の8月に知り合いのデザイナーから、偶然ワイレアのパンフレットの撮影オファーをいただいたんです。その時も、普通に撮るだけじゃ面白くないので、ガラスのコップに光を反射させて、波がゆらゆらしているような影を作ったり、ワイレアの世界観を素敵に表現できるようにアイデアを出し合いましたね。