「レイは愛の形」永遠に続くレイメイキングの楽しみ、ワクワク感を伝えたい

2023.07.01 イベントレポート

松山恵さん　レイメイキングスクール「 LeiMalulaniHealoha」主宰

5月27日、一足先に夏気分を味わおうと訪れた人たちで賑わう江ノ島。ワイレア湘南店では、レイ作りのワークショップが開催されました。講師にお招きしたのは「レイマルラニへアロハ」主宰の松山恵先生。ご自身は、ハワイの人々の大切な愛情表現のひとつで文化的シンボルでもあるレイを祝う日「レイデー」で行われるレイメイキングのコンペティションに参加、受賞されて帰国したばかり。心地よい海風が吹き抜けるバルコニーで、松山先生にとっても4年ぶりというハワイの最新情報、ホノルルレイデーの受賞作品やレイメイキングへの思いについてうかがいました。

──今回のワークショップのレイのお花を選ばれた理由は？

恵さん　「デンファレという花で、ハートをモチーフにしたレイを作っていただきます。

蘭の一種なんですが、華やかで気品があるデンファレのレイは、ハワイで大変人気のあるレイの1つです。大切なゲストをお迎えするウェルカムレイにもよく使われています。

ハワイのホテルにチェックインする時に、首にかけてもらった事がある方もいらっしゃるでしょう。やっと少しずつ海外旅行ができるようになったとはいえ、自由気ままに楽しめるのはまだ先。少しでもハワイ気分を味わっていただきたくこちらにいたしました」

──先生ご自身も、やっと再開されたレイメイキングコンテストに参加されるためハワイに行ってこられたとか？

恵さん　４年ぶりのホノルルでした！　ハワイでは 1929年以降、毎年 5 月 1 日を「レイデー（レイの日）」と決めています。この時期のハワイはたくさんの花が咲き始め、ダイヤモンドヘッドが黄緑色に色づく頃です。そして、この日のハワイは、どこへ行っても花や鳥の羽根や、種のレイや、貝のレイなど様々なレイをつけた島の人たちでいっぱい。各地でレイを称えるイベントが開催されます。

そのなかでももっとも有名で規模が大きく、観光客も楽しめるのが、ホノルル市主催の「レイデー・セレブレーション」です。会場のカピオラニ・パークには、レイ・コンテストの参加作品が展示されており、どなたでも自由にご覧になれるんですよ。2013年に初エントリーしてから、いく度か上位入賞を果たしましたが、今年は、賞を取ることよりもエントリーすることに意義がある！という意気込みで臨みました。

──今年のコンテストでも入賞されたと伺っていますが……。

恵さん　素晴らしいレイメーカーさん達と同じ会場にレイが飾られる、それだけで嬉しいのですが、４年ぶりに賞もいただきました。コンテストにはいくつかの部門が設けられていて、そのうち「胸につけるレイ部門Lei Aʻi」は、さらに６つの色のカテゴリーに分けられています。

私は、この「胸につけるレイ部門Lei Aʻi」の「青・紫部門」にエントリーして３位をいただくことができました。

「レイマルラニへアロハ」からは生徒が6名もエントリーしたんですよ。現地に着いてからも準備に追われて、ハワイ島やモロカイ島へ花材などを摘みに行きました。勝手に植物を摘んではいけないので、許可をいただいて現地の方と回って摘んできました。ですから、今回ワイキキには一度も足を運んでないのですが、日本からの観光客も多く、まだ完全ではないけれど活気を取り戻しつつあると思いました。

──４年ぶりのレイデーで、とくに印象深かったことは？

恵さん　レイデーのコンペティションには、ハワイの文化をハワイの先生を通して学ばせていただいていることへの感謝の気持ちと、自分へのチャレンジとして参加していますが、とりわけ今回はレイメイキングの奥深さをあらためて感じました。

ハワイ語で「Lei」は花輪、「Aloha」は愛。レイは、花を繋げて作られた首飾りのことで、その花は「愛」を表し、１つずつ繋がって、そのレイを作った人だけでなく、作り方を教えてくれたKumu（先生）の思いを伝えているんです。

フラやレイには、Kumuから受け継ぐ「筋（ライン）」があります。個性とか持ち味と言ったらいいでしょうか。4年ぶりに会場の壁一面に並んだ100本のレイは、花の配置や、色の使い方で、それぞれがレイを教わっている、もしくは教わっていたKumuのお家の筋、ラインがしっかりとわかって、見ていてワクワクしました。大切なのは、賞をいただいたことだけでなく、私が、誰にレイを習って、どのラインのレイメーカーなのかということを、ハワイの人に、ジャッジ（審査員）にわかってもらえたこと。後日ジャッジに「配置ですぐわかったよ」と言ってもらえたことも誇りに思います。