マウイ島に、太陽の家と呼ばれる山がある。
その山はかつて多くのハワイアンが神に還る場所として、首長らの墓や、一般の民の埋葬場所となっていた。
ハレアカラに伝わる神話をもとに、歴史を紐解いていくと、ハワイが「神々の棲む場所」といわれた理由が見えてくる。
その山はかつて多くのハワイアンが神に還る場所として、首長らの墓や、一般の民の埋葬場所となっていた。
ハレアカラに伝わる神話をもとに、歴史を紐解いていくと、ハワイが「神々の棲む場所」といわれた理由が見えてくる。
ハワイに感じる特別な気持ち
日本人はハワイへ行くと気持ちが休まる、とよく言う。
癒されるという人もいる。リゾート地に行けば、みんな気持ちが休まるのでは? そんな質問もあるかもしれないが、たとえば他国のビーチリゾートに滞在するのと、ハワイに滞在するのでは、何かが微妙に違う。日本人はハワイに行くと、落ち着けるのだ。
日本人以外がハワイに滞在するとき、どう思っているのか? 意外にも日本人が感じる落ち着きや癒しなどはなく、常夏のビーチリゾートと思うだけだそうである。だから、ハワイの文化、たとえばフラダンスやウクレレなどを自国に持ち帰ることもあまりせず、ひと時のヴァカンスを楽しむ地として認識されているのだという。
つまり、日本人はハワイに特別な気持ちを抱いているのだ。
癒されるという人もいる。リゾート地に行けば、みんな気持ちが休まるのでは? そんな質問もあるかもしれないが、たとえば他国のビーチリゾートに滞在するのと、ハワイに滞在するのでは、何かが微妙に違う。日本人はハワイに行くと、落ち着けるのだ。
日本人以外がハワイに滞在するとき、どう思っているのか? 意外にも日本人が感じる落ち着きや癒しなどはなく、常夏のビーチリゾートと思うだけだそうである。だから、ハワイの文化、たとえばフラダンスやウクレレなどを自国に持ち帰ることもあまりせず、ひと時のヴァカンスを楽しむ地として認識されているのだという。
つまり、日本人はハワイに特別な気持ちを抱いているのだ。
それがなぜなのか? なぜ日本人はハワイの文化が好きなのか? そんなことをハワイで考えていたら、マカハに住むあるハワイアンが、面白いことを言った。
「ハワイは今でも、一年に8センチずつ、日本に近づいているんだよ。日本人もハワイが好きなんだろうけど、ハワイも日本が好きなのかもしれないね。だって毎年毎年、日本に向かって擦り寄っているんだからね!」
アルコールが入ったパーティでの冗談でもあるのだが、あながちそうでもないような気がする。ハワイ諸島は今でもプレートが動き、日本の方面に進んでいる。そのことよりも、ハワイと日本が、太平洋に浮かぶ島国であり、ともに火山国であるという成り立ちを考えるとき、大自然に対する考え方や感じ方に似通ったところがあるのではと、そう思うのが自然なのではないだろうか。
「ハワイは今でも、一年に8センチずつ、日本に近づいているんだよ。日本人もハワイが好きなんだろうけど、ハワイも日本が好きなのかもしれないね。だって毎年毎年、日本に向かって擦り寄っているんだからね!」
アルコールが入ったパーティでの冗談でもあるのだが、あながちそうでもないような気がする。ハワイ諸島は今でもプレートが動き、日本の方面に進んでいる。そのことよりも、ハワイと日本が、太平洋に浮かぶ島国であり、ともに火山国であるという成り立ちを考えるとき、大自然に対する考え方や感じ方に似通ったところがあるのではと、そう思うのが自然なのではないだろうか。
現在では頂上まで続く舗装道路があり、山頂に上るのにそんなに苦労はしないが、クルマも道路もなかった時代に、マウイの民はどのようにして遺体を運んだりしたのだろうか? 上の写真のように山頂はときに、神々しい光景に包まれる。
ハレアカラに伝わる歴史と伝説
マウイ島に、富士山と同じような高さの休火山がある。ハレアカラ山。標高3,055メートル、最後に噴火したのは1790年頃のことである。富士山が最後に噴火したのが1709年。46億年という地球の歴史から考えれば、ほとんど同時代の出来事だ。

ハレアカラの山頂から見る星空の圧倒的な光景! 周りの暗さも大切な要因だが、太平洋のポツンと佇むハワイだからこそ、その澄んだ大気が星をきれいに見せる。

山頂から眺める雲海を見ていると、ここが地上だとは思えなくなってくる。天空に神が棲むという意味のHawaiiという言葉は、こんな光景を見れば誰もが納得するだろう。
ハレアカラのマウイ神話
話が少しそれたが、ハレアカラに伝わる神話がある。
昔々、太陽はいまよりも熱く、速く動いていた。そのため、人々は暑さに耐えながら、とてもあっという間に過ぎ去る太陽に追い立てられるようにして暮らしていた。半神のマウイは、太陽が住むといわれるハレアカラ山に登り、太陽に挑むことを決意する。マウイは母のヒナに、太陽を捕まえてもっと遅く動くようにすると伝え、ヒナはハレアカラのクレーターに住む祖母から道具を受け取るようにと言う。マウイは祖母からロープと斧を受け取り、ウィリウィリの木の下に隠れて太陽を待ち構えた。太陽には脚があり、マウイはその脚にロープをかけて捕まえると、斧で斬りかかった。太陽は命乞いをし、これからはゆっくりと移動することを約束し、現在のような動きになったのだという。
これが神話のあらすじだが、注目すべきはハレアカラに太陽が住んでいたという部分で、ハワイ語を紐解くと、ハレアカラとは「太陽の住む家」という意味だそうだ。火山
昔々、太陽はいまよりも熱く、速く動いていた。そのため、人々は暑さに耐えながら、とてもあっという間に過ぎ去る太陽に追い立てられるようにして暮らしていた。半神のマウイは、太陽が住むといわれるハレアカラ山に登り、太陽に挑むことを決意する。マウイは母のヒナに、太陽を捕まえてもっと遅く動くようにすると伝え、ヒナはハレアカラのクレーターに住む祖母から道具を受け取るようにと言う。マウイは祖母からロープと斧を受け取り、ウィリウィリの木の下に隠れて太陽を待ち構えた。太陽には脚があり、マウイはその脚にロープをかけて捕まえると、斧で斬りかかった。太陽は命乞いをし、これからはゆっくりと移動することを約束し、現在のような動きになったのだという。
これが神話のあらすじだが、注目すべきはハレアカラに太陽が住んでいたという部分で、ハワイ語を紐解くと、ハレアカラとは「太陽の住む家」という意味だそうだ。火山
国にはこのような伝説や神話が多く、火山の火口に見るマグマを太陽と同一視していたのかもしれない。
ともあれ、マウイ島に住むハワイの民は、ハレアカラを太陽の家だと信じて、そこにヘソの緒を奉って新生児の健康を祈願し、死者を弔うためにハレアカラに遺体を埋葬した。
日本と同様に、太陽と山を神聖視していたのだ。
四方を海に囲まれ、常に大自然の驚異である嵐にさらされる環境と、火山国として成り立ってきた歴史を踏まえると、日本とハワイの自然に対する感覚が似通っていても不思議ではない。
大自然を敬い、畏怖する気持ち。
日本人とハワイアンの根底に通ずる同じような感覚。
日本に比べて、まだまだ大自然が色濃く残るハワイ。そんな自然に接して、ハワイは、ハワイを訪れる日本人の心を癒すのかもしれない。
ともあれ、マウイ島に住むハワイの民は、ハレアカラを太陽の家だと信じて、そこにヘソの緒を奉って新生児の健康を祈願し、死者を弔うためにハレアカラに遺体を埋葬した。
日本と同様に、太陽と山を神聖視していたのだ。
四方を海に囲まれ、常に大自然の驚異である嵐にさらされる環境と、火山国として成り立ってきた歴史を踏まえると、日本とハワイの自然に対する感覚が似通っていても不思議ではない。
大自然を敬い、畏怖する気持ち。
日本人とハワイアンの根底に通ずる同じような感覚。
日本に比べて、まだまだ大自然が色濃く残るハワイ。そんな自然に接して、ハワイは、ハワイを訪れる日本人の心を癒すのかもしれない。
